都内で気軽に行けるスポット、六義園(りくぎえん)
今が旬な花がツツジです。そのツツジを堪能できるだけでなく、和歌で詠まれた景色を庭園として表現している六義園へ行ったレポートです。2022年4月23日撮影※ツツジの開花状況はツイッターや公式HPを参考にしてからお出かけください。
六義園の名前の由来
「ろくぎえん」ではありません「りくぎえん」と読みます。最初、私は「ろくぎえん」と読んでいました…^^;
六義園の名前の由来は中国の詩経の分類方法の六義(りくぎ)またそれにならった古今集の分類、六体から由来されています。
六義園ってどんなところ?
川越藩主の柳澤保吉が趣味の和歌を基調として作った日本庭園です。
園内を回遊しながら山や池を散策できる回遊式築山泉水の庭園で、和歌や中国古典で描かれた景色が八十八箇所描かれてます。
明治時代になると三菱の創業者、岩崎彌太郎別邸となり、昭和13年に東京都に寄付され、昭和28年に東京都に特別名勝として指定され貴重な文化財になりました。
今日のお目当て「ツツジ」
ツツジが咲き誇る藤代峠へ♪
⬇奥にビルが見えることで都会にいることを思い出させてくれます。六義園はまさに都会の中のオアシス!
⬇すごいツツジ発見!画角に収まらない 笑
吹上茶屋の入り口近くにある大木のツツジです。真っ赤に燃えるような迫力がありますね。「八重霧島(やえきりしま)」という種類で花びらが二重になっています。
⬇吟花亭跡近くにある巨大なツツジで日光によって照らされている姿が美しいです。
⬇宜春亭近くに咲いていたツツジ。うすももいろに濃いピングのコントラストが美しいです。
シダレザクラの大木
⬇葉っぱだけになったシダレザクラの大木も魅力的です。葉っぱが光を透かしていて、緑色の光に癒やされます。今度は桜の花が咲く時期に行ってみたいです。
山陰橋(やまかげばし)と蛛道(ささがにのみち)
⬇(右上写真、山陰橋) (左上写真:山陰橋を渡った蛛道)
パンフレットより、《山陰橋を渡った流れに沿った道は蛛道であり、は「古くはクモを「蛛 ささがに」と呼び、この小道がクモの糸のように細いことから名付けられました。》
また、現地の看板には、《和歌の三神の一人で、絶世の美女とうたわれた衣通姫のうたにちなんでいます。(中略)蛛道を通って衣通姫の住む藤里を訪ねて来るイメージが庭園の地形で表されました。》と、あります。
私は誰が衣通姫に訪ねたの?と、疑問に感じて調べているうちに衣通姫の和歌をみつけました。
我が夫子(せこ)が 来べき夕(よひ)なり ささがねの 蜘蛛の行ひ こよい著(しる)しも
「あの人(允恭天皇)が訪ねてくるのは今夜かもしれない。笹に蜘蛛が巣を張っているから」と、詠んだのがこの歌です。
※「人の衣に蜘蛛がつくと客が訪れる」という中国の俗信に基づいて詠まれています。
衣通姫は允恭(いんぎょう)天皇の妻として迎え入れられましたが、天皇から離れ藤原宮(ふじわらのみや)に住んでいました。
衣通姫は允恭天皇が訪ねてくるかも…と詠んでいますが、本当に天皇が訪ねてきます。
話を元に戻しますが、もうお分かりですね。
訪ねてきたのは允恭天皇です✨
また、パンフレットに《蜘蛛のように細い道…》と、蛛道の紹介がありましたが、衣通姫の歌には笹の根に蜘蛛がいたとあります。共通している「蜘蛛」という言葉…!
歌の中にあった「笹」も現に蛛道の道沿いに植えられています。
あくまで私の推測ですが、この蛛道は衣通姫の和歌に基づいて作られたのでは…と、感じました。
吹上茶屋
お茶屋お土産や美味しい抹茶や和菓子が頂けます。日本庭園を眺めながら頂くお抹茶のセット…「和」を感じきっている私…なんて贅沢なんでしょう。幸せです♡
⬇私が頂いたのは練り切りとお抹茶のセット850円
料金
一般300円 (20名以上の団体→240円)
65歳以上150円(20名以上の団体→120円)
(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料。また、身体障害者手帳、愛の手帳、精神障害者保健福祉手帳または療育手帳持参の方と付き添いの方は無料)
5月4日(みどりの日)と10月1日(都民の日)はみんな無料!
期間限定!駒込駅から徒歩2分!染井門の開門
通常、JRと東京メトロ南北線「駒込駅」は六義園の正門まで徒歩7分はかかるところ、今なら染井門(駅の南口から一番近い六義園の門)が期間限定で開いてて徒歩2分!
染井門が開門しているのは令和4年4月29日〜5月5日(木・祝)、7日(土)、8日(日)、14日(土)、15日(日)です。もちろん正門も開いています。
詳しいHP→東京都公園協会
まとめ
和歌や中国古典にちなんだ景色が庭園の中に作り込まれてて奥が深いです。低価格でアクセスも良し。
手が行き届いた日本庭園にも魅了され、自然に癒やされます。
ツツジもキレイに咲いていました。※ツツジをご覧になりたい場合は必ず事前にツイッターや六義園公式HP等で開花状況を調べましょう。
ここで紹介した所以外にも見どころはたくさんあります。ガイドさんをつけて回って見るのもアリですね。(庭園ガイドは無料:土曜、日曜、祝日の午前11時と午後2時)
ぜひ、みなさんも足を運んでみてはいかがでしょうか。